寒くても大丈夫
フランクフルト南駅で、バスを待つのにベンチに座ってたら、
隣におばあさんが座ってきた。
5分も経たないうちに、おばあさんは立ち上がって、
「このベンチ、すごく冷たい。」
って言ってきた。
「そうですね。すごく冷たいですね。」
と私は言い、おばあさんはそのまま、
立ってバスを待っていた。
先に、そのおばあさんのバスが来て、居なくなった後、
確かに冷たいけど、立ち続けるほどじゃねえよな、
けどこっちの人って立つの慣れてるのかも知れないし、
ベンチとおばあさんの接触面積が原因なのかなあと、
ちょっとまとめようとしてたら、
今度は全裸の男が目に入った。
もしかしたら彼は、私たちに何か大切なメッセージを発信しようとして、
そういう行動に至ったのかも知れないけど、
少なくとも、堂々としているようで、早歩きなのが、
ああ、とても寒いんだろうなあ、
やっぱり後悔してるのかなあ、
という風に伝わってきて、なんだか温まった。
要するに、もうドイツは寒い。
寒いけど、それは自然な事で、
だから暖かいという幸せを余計に感じるようになる。
日本でよく見る蛍光灯のような明るい照明より、
暗いけど暖かい感じがする電球の照明が多いし、
ろうそくの光も好きみたいだし。
けどやっぱり寒い季節はつらいよ。
すでに春が待ち遠しい。